E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

師走の京都の旅 一日目

大好きな師走の京都へ行ってきました。京都はどういう季節でも楽しめますが、私は寒い時季の京が好きですね。今回の主な目的は二日目に歌舞伎の吉例顔見世興行を観ることで、一日目は特に目標を決めずに、師走の京の街をぶらぶら歩くつもりです。
まずは京都国立博物館で「伊藤若冲」展などを観ました。若冲というと極彩色の画を想起しますが、若い頃は水墨画など結構渋い画が多いですね。中々見応えがありました。

一旦ホテルに寄って荷物を置いてから、東山の辺りを散策、知恩院〜高台寺へと歩きます。

紅葉の見頃は過ぎていますが、所々でまだ残っていて、名残の紅葉が楽しめました。

八坂神社の楼門をくぐって石段を降りて、四条通へと入っていきます。

祇園の花見小路は観光客で溢れています。近年の傾向として中国人観光客が激増しているのですが、この日も変わりなく、京都の街は中国人に占拠されている感じですね。なんかちょっと寂しい気もします。

巽橋辺りは一番祇園らしい雰囲気が残る場所です。街並みとかは以前とあまり変わりませんが、ここでもやはりすれ違うのは中国人ばかり。う〜ん、すっかり雰囲気が変わってしまったなあ。


昼飯は祇園「おかる」で、うどんを食べます。

"のっぺいうどん"とは具だくさんの餡かけうどんです。具は蒲鉾、玉子焼き、シイタケの甘煮、ワカメなどですが、この店の"のっぺい"はその上に山盛りの生姜摺り下ろしがのっています。

熱々の餡かけに生姜が効いていて、身体の芯から暖まりますね。冬の京都で嬉しい一品です。

おかる 京都市東山区八坂新地富永町132


京都の飲み屋街といえば祇園と木屋町があげられますが、木屋町は若者なども含めてカジュアルな雰囲気があるのに対して、祇園は全国的に有名な店も多くて、やはり高級感があります。

今回はちょっと驕って、祇園の割烹で晩飯を頂きました。

カウンターに座って料理人の方の仕事を見ながら、話を聞きながら、美味しいものが頂けるという幸せな食事。これは堪りません。料理に関してはどれも美味しくて間然するところなしでした。

たくさん出てきたので詳細はよく覚えていないのですが、以下のようなお任せコースを頂きました。

前菜盛り合わせ(イクラ醤油漬け、ゴリ甘露煮、魚の子など)、ゴリは琵琶湖で獲れる小魚です。

お造り(タイ、アオリイカ、ヨコワマグロ)、魚を下ろしてからの時間が絶妙なのかな、美味い。

椀もの(タイ、玉子豆腐、シイタケ)、さすがに出汁が旨いですね。

炊き合わせ(身欠きニシンとナス)、京都らしい炊きものです。

焼き物(サワラの粕漬け、温玉子)、結構ですね。温玉子が意外な美味さでした。

煮物(湯葉、カブ、高野豆腐、里芋、厚揚げ、ニンジン、絹サヤ)、薄味で最高です。

酢の物(蟹、キュウリ)、すべて手抜かりなし。

蕪蒸し 蕪のすり身が滑らか。この夜頂いたものの中でも、これが白眉でした。

炊き込みご飯、香の物 このあと水菓子(リンゴ)で終りです。

このコースで生ビール1杯とお酒をぬる燗で2合を飲んで、気持ち良くちょうどよい腹具合、酔い具合になりました。いや〜、やはり京都の食は奥が深いと改めて感じ入りました。
貴久政 京都市東山区八坂新地末吉町78