E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

師走の京都の旅 二日目

旅行二日目、今日は午後2時から歌舞伎の観劇ですが、午前中はもう少し京都を歩きます。
早めにホテルを出て、市バスで市内を回ります。朝の下鴨神社は空気も綺麗で静謐な雰囲気ですね。さすがに観光客も少なくて、ゆっくり散策することができました。

下鴨神社の社叢林である糺の森と瀬見の小川は鴨長明の和歌にも歌われています。京都市内にありながらほとんど人の手が入っていない原生林で、しんとした空間です。つかの間の森林浴という感じですね。

糺の森の南、ここは賀茂川と高野川の合流地点で、ここから下流は「鴨川」と名前が変わります。朝の陽が射して、水面に反射してキラキラして綺麗です。

冬の鴨川には都鳥(ユリカモメ)や小鷺などの姿が見られます。都会の川でこういう景色は良いものですね。


朝食は百万遍近くの進々堂へ行きました。学生の頃には数回しか来たことがないなあ。あの頃はコーヒーを飲む金があれば、王将で餃子を食ったほうがいいと思ってましたからね。

モーニングサービスを頂きます。久しぶりに来てみると、やはり雰囲気のよい喫茶店ですね。

進々堂京大北門前 京都市左京区北白川追分町88

昼食は三条烏丸にある「伊右衛門サロン」へ、サントリーが経営するティサロンです。

ランチは「冬のIYEMON御膳」(1,500円)です。大釜炊きのごはん、鰤大根の柚子餡かけ、生麩、ローストビーフ、里芋のマッシュの胡麻ソース、おぼろ豆腐、味噌汁、漬物という内容。大人気の店で前回は入れなかったのですが、今回は平日だったので予約できました。

伊右衛門サロン京都 京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80


■先斗町歌舞練場 吉例顔見世興行
今回の最大の目的はこれを観ることでした。京都の年末の風物詩「吉例顔見世興行」ですが、今年は南座が改築中のため、先斗町歌舞練場で開催されています。いつもは二部興行ですが、歌舞練場は南座より席数が少ないので客数を増やすためか、今年は午前/午後/夜の三部制での興行です。私達は第二部(午後2時開演)の公演を観ました。

開場時間に合わせて多くの観客が集まっています。さすがに人気の興行なので観客には宝塚の若手女優の人達の姿もあったりして、華やいだ雰囲気。集まった客は観劇前の高揚感で沸き返っていました。

第二部の演目は、「車引」(片岡愛之助など)、「夕霧伊左衛門廓文章」(片岡仁左衛門など)、「三升曲輪笠売」(市川海老蔵)です。私達の席は端の方ですが最前列、歌舞伎役者の演技をこれだけ真近に見るのはもちろん初めてです。この興行は五代目中村雀右衛門の襲名披露ということで、いろいろと見どころがありましたが、私の一番のお目当ては、やはり海老蔵です。

「三升曲輪笠売」は、笠売りに化けている石川五右衛門を捕えようとやって来た奴たちを、五右衛門が次々と笠を出す手妻(手品)で翻弄するという話ですが、華やかな演出で楽しいです。近くで見ていると、笠を出す手元が見えるのですが、後の方の席から見ると、本当に奇術のように見えるでしょうね。海老蔵にはやはり華があって、出てきただけで舞台が華やぐ感じ、やはり良い役者ですね。その他では愛之助の荒事が意外と良かったし、仁左衛門の演技には艶があってさすがだと思いました。今回も大いに楽しめた観劇でした。
観劇が終わって、先斗町を通り抜けて四条通に出ます。四条大橋を渡って改築中の南座の前を通りました。今宵も観光客で祇園界隈は賑わっているようです。もう晩飯を食べて帰ろうかと思ったのですが、人が多いし観劇の疲れもあったので、今回はこれで引き上げることにしました。


京都駅の伊勢丹で弁当を購入して、新幹線に乗り込んで一段落。弁当を肴にビールと酒。

一泊二日で短い旅でしたが、今回も楽しかったなあ。京都にはまだまだ他に行きたい処があるし、これからも年一回くらいのペースで訪れたいですね。