E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

初夏の京滋の旅

7月9日~11日の3日間、京都と滋賀を旅してきました。今回の旅行は一日目は京都市内に滞在し、二日目からはレンタカーを借りて琵琶湖の湖北に向かう予定です。

広島出発時にはちょっとトラブルがありました。九州北部が豪雨のため博多始発の「のぞみ」がストップし、運転再開は不明とのこと。私達が乗る予定の列車の一本前までは動いていたのですけどね。やむを得ず広島始発の列車に飛び乗って、満員の車内に立ちっぱなしで京都まで来たので、かなり消耗しました。

さて京都ですが、この季節の京都の蒸し暑さは半端ないです。また、インバウンドが解禁されたこともあって、外国人の観光客が多く混み合ってましたね。


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京都南座では何回か歌舞伎を観たことがありますが、ちょうど7月7日~7月17日の間、「夏の舞台体験ツアー」というのをやっていたので参加しました。

南座の館内を舞台上のこの角度から見るのは初めてです。

参加者は実際に花道を通って舞台に上がって、歌舞伎の仕掛けである「せり」「廻り舞台」などが体験できます。ちょっと感動、楽しい企画でした。

www.shochiku.co.jp


木屋町を流れる高瀬川にサギが佇んでいました。こういう風情は京都ならではで、実際に住んでいないと出会えないことって沢山ありますね。

京都は7月は祇園祭の季節で、10日からは各鉾町で山鉾、曳山の組み立てが始まります。今の時期は町屋の人たちは祭りの準備で大わらわです。

午前中の新幹線のトラブルに始まって、京都に着いてからは蒸し暑さにやられて、私も家内も軽く熱中症気味でした。大丈夫か、晩飯は下京区佛光寺近くにある「観山」です。
当日キャンセルはできないので予定通り伺いましたが、ちゃんと食べられるのか不安でした。しかし、店内に入ると心地よい空間で、気持ちが落ち着きましたね。

「観山」のお料理にも祇園祭の名物のひとつ厄除けの”ちまき”が出ました。祇園祭の”ちまき”は飾るもので食べられませんが、「観山」の”ちまき”は鯖鮨で美味しかったです。
”ちまき”には「蘇民将来之子孫也」と書かれたお札が付いています。これは疫病に罹らないための”おまじない”の言葉です。中世以前から日本唯一の都市だった京都は伝染病の被害に苦しめられた土地柄、祇園祭の起源も疫病退散の祈願祭ですね。

私は途中から体調もだいぶ回復して、全て美味しく食べられましたが、家内はあまり食べられなくて残念でした。この店には体調を整えて是非とも再訪したいです。

観山 京都市下京区高辻通高倉泉正寺町465-2
kanzan-kyoto.com


京都市内に1泊して、二日目は最終目的地の湖北に向かいます。まずはレンタカーを借りて足を確保し、古の鯖街道を通って大原の里を経由し湖北へと抜けていきます。

京都の市街地から車なら30分ほど。有名な観光地の大原ですが、日本の何処にでもあるような山里の風景です。この日は曇りでしたが、途中晴れたり急に雨が降ったり不安定な天気。蒸し暑くて参りましたが、観光客は少なくて、ゆっくりと初夏の大原を散策できました。

大原は”しば漬”の里でもあります。「土井志ば漬本舗」の裏にある赤紫蘇の畑、5月に苗を植え付けてこれから収穫の時期ですね。私達もお土産に”しば漬”を購入しました。

kyoto-ohara-kankouhosyoukai.net

「三千院」というと、あの名曲「京都 大原 三千院、恋に疲れた女がひとり~」のメロディが浮かんできます。確かに女性の一人旅には似つかわしい場所という感じですね。しかし、ここも外国人観光客が多いです。中国人ユーチューバーと思しき若い女性が、スマホで自撮りしながら録画をしていました。へえ~こういう風にするんだ、、と面白かったです。

www.sanzenin.or.jp

「三千院」から里の道をぶらぶら歩いて「寂光院」を訪れました。ここは安徳天皇の生母である建礼門院徳子が隠棲した場所として有名ですね。境内は閑静で落ち着いた佇まい、よく手入れされています。ここも人気のある観光スポットですが、この日は観光客は少なくてゆっくりと拝観することができました。

www.jakkoin.jp


今回の旅の最終目的地は、琵琶湖の北にあるオーベルジュ「ロテル・デュ・ラク」です。

広い敷地に瀟洒な建物、大きな窓からは湖に浮かぶ竹生島が見渡せる絶好のロケーションです。スタッフの方々もとても親切で寛げました。

ゆったりした部屋は、気持ちよく整えられていて快適です。

オーベルジュですから、お楽しみはもちろん食事です。宿のレストラン「SOWER」はアメリカ人のシェフとスタッフで切り盛りされています。オープンキッチン&カウンター席で、料理の説明を受けながら頂くスタイルです。この日のメニューは以下の通り。
菅浦手長海老、椎茸&鴨ハム、鮒の米粉揚げ、鮒鮨、鯵香草掛け、茄子の焼物&アマゴの卵、ベビーコーンの天ぷら、旬の豆のスープ&ジャガイモとシジミ、蛸&ズッキーニ&スモークサバイヨン、美浜産鹿のステーキ・レバーソース、茗荷と三つ葉ご飯、デザート2種。

地元の食材を活かした料理はどれもユニークで、これまで食べたことがないものばかり。美味しくて、サービスも素晴らしかったです。食事が終わった後は、シェフがわざわざ出口まで見送ってくれて恐縮しました。

ロテル・デュ・ラク 滋賀県長浜市西浅井町大浦2064
www.lhotel-du-lac.com

一晩明けて、次の日は早朝にホテルの周りを散策しました。

穏やかな湖面の沖に見えるのは竹生島、左側に見えるのは奥琵琶湖の隠れ里・菅浦のあるつづら尾半島です。琵琶湖の北部、この辺りは自然がそのまま残っていて綺麗な場所ですね。

「ロテル・デュ・ラク」というのはフランス語で「湖のホテル」という意味だそうです。ここは本当に良い宿でした。


三日目はホテルをゆっくり出発して、京都方面に帰ります。途中思い立って、大津市南部、瀬田川の畔にある「石山寺」に立ち寄りました。

寺の名前の由来通り、境内は大きな岩が積み重なるようにあります。石段を登って本堂へ。この本堂は平安時代の築造で、滋賀県最古の木造建築とのこと。

本堂の一角にある「源氏の間」、ここは天皇や皇族、高僧など身分の高い人々が使った部屋とされていますが、紫式部は石山寺に参籠中に「源氏物語」を起筆したという伝承があるため、ここは源氏物語が構想された場所と云われているのだそうです。

そう言えば、2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」は紫式部が主人公ですから、これでまた石山寺を訪れる人が増えるでしょうね。

www.ishiyamadera.or.jp


往路の新幹線トラブル、にわか雨や蒸し暑さなど色々ありましたが、楽しい旅でした。京都と滋賀は私の好きなエリアです。これからも何度も訪れたいですね。