E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

讃岐 桜の旅

毎年桜が咲く季節になると、今年は何処で花見をしようかと考えます。近年は岡山県真庭市にある「醍醐桜」がお気に入りで、これまでに4回訪れましたが、今年は何処か新しい場所にしてみようと探していて、香川県三豊市にある紫雲出山(しうでやま)を見つけました。

今年の桜前線は例年より早い予報だったので、日程を前倒しにして4月1日~2日(一泊二日)で香川県を旅してきました。生憎と一日目は雨でしたが二日目は晴れて花見日和になって、無事に紫雲出山の桜を楽しむことができました。


一日目は雨、朝9時半ごろ車で広島を発って、瀬戸大橋を渡って昼過ぎに坂出に到着しました。飯野山(讃岐富士)の姿を見ると、讃岐に来たなぁ~と感じます。今から20年ほど前になりますが、讃岐うどんに嵌っていた頃には何度も「うどん巡礼」をしましたね。

ということで、昼飯は久しぶりに”うどん”を食べます。訪れたのはS級の名店「がもう」です。平日だし雨なので人は少ないのではと思ったのですが、なんのなんの、店の前には20人以上の大行列です。S級の雄は今も健在ですね。

客の回転は早いので20分ほどで入店できました。普段はうどんを受け取ったら屋外のベンチで食べる客が多いのですが、雨でベンチが濡れているので、店内の席は大混雑でした。久しぶりの「がもう」ですが、店舗の造りも以前と変わっておらず懐かしいです。

温かい小+あげ+ちく天(420円)、少し値上げはあったみたいですが相変わらず安いですね。「がもう」で”あげ”は必須、これは絶対に取ります。やっぱり美味い、久々に本物の讃岐うどんを食べることが出来て嬉しかったです。

がもう うどん 香川県坂出市加茂町420-1
sakaide-kankou.com


雨が降り続いていて屋外を歩くのは難しいので、何処か屋内で遊べる場所はということで「サンポート高松」を訪ねました。ここは高松港に隣接する再開発エリアで、JR高松駅やフェリーターミナルと直結した複合施設です。

シンボルタワーにある展望スペースに上がるエレベーターが見つからなくて困っていると、親切な人が教えて下さってやっと分かりました。展望スペースは地上約145mの高さから瀬戸内海の島々や高松市街を一望できる絶景スポット。この日は雨で靄っていて視界は良くなかったですが、足下の玉藻公園(高松城跡)~高松市街~屋島などが眺められて良かったです。

www.symboltower.com


一日目は雨だったので早めに宿に入りました。今回の泊りは「休暇村 讃岐五色台」です。30年ほど前に一度泊ったことがあって二回目です。

一年前にリニューアルオープンしたばかり、館内の施設、風呂・部屋も綺麗で快適でした。

着いた日は霧の中で何も見えませんでしたが、一夜明けると素晴らしい景色が眼前に広がっていました。ロビーの外側にある「水鏡のテラス」からは瀬戸大橋を含む瀬戸内の絶景を見ることができます。瀬戸大橋を端から端まで一目で見たのは初めてです。

早くに着いたので、晩飯は17:00から頂きました。食事は朝夕ともビュッフェスタイルですが、ここは休暇村の中でもレベルが高いですね。特に刺身類は新鮮で美味しかったです。

寿司は好みのものをその場で握ってくれます。鯛・イカ・コハダが凄く美味かったです。

次の日の朝は良い天気、朝食はレストランの窓から瀬戸大橋を眺めながら頂きます。

朝は私は和食、家内は洋食の惣菜を選びます。ビュッフェスタイルだとつい取り過ぎてしまうのですが、ご飯やお汁、ちょっとしたお惣菜も質が高くて美味しかったですね。

天空に聳えるような素晴らしい立地、ここは良い宿ですね。東予休暇村もそうですが、四国の休暇村は食のレベルが高いです。ここにはまた来たいと思います。

休暇村 讃岐五色台 香川県坂出市大屋冨町3042
www.qkamura.or.jp


二日目は早めに宿を発って、近くのJA産直市場「はまかいどう松山産直店」へ。まるで宝の山に入ったみたいで、新鮮な野菜や果物が安いです。たくさん買い込みました。

その後は、今回の旅の目的地、紫雲出山へと向かいます。ここは瀬戸内海に突き出した半島の先端にある標高350mの山です。桜の季節は山上の駐車場を使用するには3日前までの事前予約が必要で、しかも山上での滞在時間は1時間半の入替え制になります。一方、歩いて登る場合は麓の大浜漁港に臨時の駐車場が開かれていて、こちらは時間制限なしです。私達は臨時駐車場に車を停めて登山道を歩いて登りました。

大浜の古い町並みを通り抜けて、登山口から登り始めます。すれ違う地元の人から応援の言葉を掛けられたりして、本当に温かい土地柄なのだなあと感じました。

登山道は結構な急登が続いて、山歩きの装備をしてきて良かったと思いました。中には普段の服装・靴で登っている人もいたのですが、ちゃんと登れたのか心配ですね。

歩くこと1時間半ほどで山頂に着きました、素晴らしい景色です。

山上の駐車場には事前予約して車で上がってきた人、地元の交通会社が運営するシャトルバスで上がった人達など、多くの花見客が訪れていました。インバウンドの観光客(特に中国系の人)も多いです。車で上がった人は駐車場を管理しているスタッフの呼び掛けにより1時間半で入れ替えになるので、その時は一時的に人が少なくなります。

紫雲出山の山頂付近には約1,000本の桜があるとのことですが、樹種はソメイヨシノ、ヤエザクラ、ヤマザクラなど色々な桜が混じっていますね。

開花状況は木によって違いますが、平均すると5-6分咲きという感じで、あと2-3日後が本当の見頃でしょうか。日程を前倒しする必要はなかったみたいですね。しかし、青い瀬戸内海とピンクの桜とのコントラストが綺麗で、胸のすくような景観です。

桜を眺めながら弁当、途中のJA産直市場で買った”ちらし寿司”を食べました。

ゆっくり瀬戸内と桜の景色を堪能した後、元来た登山道を下って大浜港まで戻りました。ここは来て良かったなぁ、今年も素晴らしい花見ができました。
www.mitoyo-kanko.com


紫雲出山から下山してから、近くにある父母ヶ浜(ちちぶがはま)へ。約1kmの長い砂浜が続く遠浅の海水浴場で、潮が引いた時に砂浜に残る潮だまりが鏡のように空を映し出すことから、日本の「ウユニ塩湖(ボリビア)」と言われているのだそうです。ちょうど干潮の時間だったので訪れてみたのですが、確かに遥か沖合まで潮が引いて広い砂浜が広がっています。ここにも観光客がたくさん来ていました。

潮だまりの周りで皆さん思い思いのポーズで記念写真を撮っています。取りあえず私もジャンプして写真を撮って貰いましたが、少し風があったので潮だまりの水面にさざ波が立って、鏡のようには映りませんでしたね。

www.mitoyo-kanko.com


その後は、同じ三豊市内にある「はまんど」へ。初代『讃岐うどん王』の称号を持つ通称”盛の大将”が創業された讃岐ラーメンの店で、”讃岐うどんフリーク”であれば必訪の店です。

本店の店舗は木造の古民家風の佇まい。店内は柱や梁が露出した開放感のある造りで、木の温かみが感じられる落ち着いた空間です。現在は同じ敷地内に、朝ラーメンを提供する「浜堂」の店舗もあります。

私たちは看板メニューの”はまんどラーメン”を頂きました。

伊吹島産のイリコを使い背脂や鶏油でコクを加えたスープに、うどんのようなコシとつるつるとした喉越しの自家製平打ち麺。まさに讃岐うどんとラーメンをフュージョンしたようなテイストです。久しぶりに食べたけれど、やっぱり美味いですね。

ご主人は現在、息子さんやお弟子さんと共に「はまんど」「虎右ヱ門」「浜堂」といったブランドを運営しておられるそうで、益々ご活躍のようです。

讃岐ラーメン はまんど 香川県三豊市三野町大見3873-1
sukhaavatii.wixsite.com


桜を見るための一泊二日の讃岐の旅、楽しかったです。来年は何処で桜を見ようか、また一年じっくりと考えます。

湯田温泉 歴史の宿

観光シーズンとしては閑散期の2月、観光客の少ない時に近場の温泉でゆっくりしたいねということで調べてみると、湯田温泉の「松田屋ホテル」で”本格とらふぐコース”が食べられるとのこと。”ふぐ”といえば下関ですが、同じ山口県だし松田屋の料理は良いと聞いていたので即予約しました。広島市内から車で2時間ほど、山口市は近いです。

山口市内はちょうど梅の花が盛りでした。瑠璃光寺は大内文化を今に伝える名刹で、国宝の五重塔は室町時代・1442年の建立です。山口市はNYタイムズの「2024年に行くべき52箇所」に選ばれましたが、その時にはこの五重塔は令和の大改修中で足場に囲われて見えなくなっていましたね。いまは足場の撤去も終わって、美しい姿を見ることができます。

瑠璃光寺の傍にある「毛利家墓所」、その前にある石畳は「うぐいす張りの石畳」として有名です。うぐいす張り云々という処は、実際にはまあちょっとは音がするかなという程度の場合が多いですが、ここは手を打つと本当に大きな反響があって驚きでした。

yamaguchi-tourism.jp


今回の泊りは湯田温泉の「松田屋ホテル」です。江戸時代前期:1675年に創業されたという由緒ある宿で、幕末に長州藩の政庁が萩から山口に移ったため、明治維新の志士も多く泊まったそうです。歴史を感じさせながら、設備は近代的に整備されていて快適でした。

国の登録記念物である「松田屋ホテル庭園」は、明治時代の作庭家・七代目小川治兵衛によって修築された回遊式庭園です。 また、館内にある「明治維新資料室」には所縁の資料がいろいろと展示されています。

庭園内にある東屋「南洲亭」、ここで西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允らが薩長同盟と討幕についての密議を交わしたとのこと。

宿の温泉はアルカリ性の高い源泉かけ流しで、新しく改築された大浴場は何種類もの浴室があり広く綺麗です。一方、こちら「維新の湯」は家族風呂として利用できます。 1860年製とされる浴槽が現存しており、当時の志士たちも入浴したという歴史的文化財です。

私達が泊まった部屋は新館のスタンダード・ツイン。和モダンな造りで、掃除もゆき届いておりアメニティ類も充実、気持ちよく過ごすことが出来ました。

www.matsudayahotel.co.jp


「松田屋ホテル」は料理も素晴らしく、特に冬の「ふぐ料理」は本場ならではと評価されているとのこと。私たちは”本格とらふくコース”を頂きます。

やはり、ふぐ料理の華は”ふぐ刺し”ですね。この美しさ、この味わい、全てに間然することなし。世界中のあらゆる料理の中でも一番ではないでしょうか。

”ふぐ皮の煮凝り”。しっかりした和食の料理人の仕事ですね、つき出しとして最高です。

”ふぐの白子焼き”。表面はパリッと中はトロッとしてクリーミーで濃厚、他に比べるもののない美味さです。近年はとらふぐの白子は希少なので、食べられて嬉しかったです。

続いて”ふぐのから揚げ”。から揚げがにもいろいろありますが、”ふぐ”は別格ですね。

これだけ揃えば、今宵飲む酒は当然ながら”ひれ酒”です。これはまさに旨味の塊で、”ひれ”をお代わりして3杯飲んでふぐの旨味を堪能しました。

最後に”ふぐ鍋”が出て、締めはもちろん雑炊です。ふぐの身は鍋にしても脂が全く浮かない稀有な魚、上品な出汁がとれて雑炊の美味さもまた格別です。

いや~「ふぐ尽くし」の食事、これは最高の贅沢ですね。幸せな気持ちになって、心の底から満足できました。


一晩泊まって早朝に風呂に入ってからの朝食。昨晩あれだけ食べたのに、またお腹が空いているのが不思議です。さすがに料理自慢の宿ですから、朝食も充実していました。

”ふぐの一夜干し”、”出汁巻き玉子”、”飛竜頭”、”味噌汁”などは着席してから調理されて出てくるので、温かく頂けるのも嬉しいです。


ここは良い宿でしたね。歴史を感じながら、上質な温泉と食事、そして行き届いたサービスを満喫できます。ここは是非また訪れたいと思います。
松田屋ホテル 山口市湯田温泉3丁目6-7


ホテルをチェックアウトした後は、山口市内を散策しました。
yamaguchi-city.jp

まずは「山口市菜香亭」へ。ここは近くの八坂神社境内で明治10年~平成8年まで営業していた老舗料亭を移築・復元した施設だそうです。

最大の見どころは約100畳もの広さを誇る大広間で、井上馨、伊藤博文、佐藤栄作といった山口県所縁の総理大臣や政治家、著名人たちが揮毫した扁額が掲げられています(この額は木戸孝允のもの)。まさに長州閥・御用達の料亭だったのですね。

施設スタッフの方が館内を案内して下さいました。かっての女将の私室や、選挙の時に佐藤栄作が選挙事務所代わりに陣取っていた部屋なども見せて頂きました。

菜香亭 山口市天花1丁目2-7
saikoutei.jp


室町時代~戦国初期に栄えた大内氏館跡は現在は龍福寺というお寺になっています。この周辺は大殿地区と呼ばれ、かって山口が「西の京」として栄えた面影を残すエリアです。

龍福寺の境内にある大内義興の騎馬像、義興は大内氏が最も栄えた全盛期の第30代当主です。義興の次の義隆が家臣の陶晴賢に滅ぼされる訳で、栄枯盛衰が偲ばれますね。

大内氏館跡 山口市大殿大路117-61
www.city.yamaguchi.lg.jp

次に訪れたのが「十朋亭」、醤油醸造業を営んでいた豪商・萬代家の離れとして建てられた建物です。幕末に長州藩が藩庁を萩から山口へ移した際、萬代家は藩の御用宿となり、桂小五郎、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、大村益次郎など多くの志士が寝泊まりしていたとのこと。 現在は「十朋亭維新館」として整備され、歴史ミュージアムになっています。

雛祭りが近いので、いろんな所にお雛様が飾られて自由に観覧することができました。

十朋亭維新館 山口市下竪小路112
jippotei-ishinkan.jp

大殿地区は「大内文化特定地域」にも指定され、町家を改装したカフェや伝統工芸・大内塗の工房が並ぶ、歴史情緒あふれる散策スポットとなっています。色々歩き回って疲れたので、ちょっと休憩してこちらの甘味処へ。

「豆子郎」は言わずと知れた”山口外郎(ういろう)”の名店、ここはその直営店ですが、店内で甘味とお茶を頂くことも出来ます。私は”お汁粉”、家内は”みつ豆”を注文しました。上品な甘みで小豆の味が生きていて、やはり良い店だなと思います。

豆子郎 大内館店 山口市下竪小路52-2
toushirou.info


一泊二日の山口市への旅、今回は”ふぐ”を食べるのが主目的でしたが、同時に歴史探索もできて楽しかったです。こういう旅をこれからも出来たらと思います。