E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

備後道散策

三連休の中日、今日は私にとっては以前から宿題になっていた神辺城に行って来ました。福山東ICから国道182号線を北上すると5分程で右手にそれと分かる山容が目に入ります。この城は南北朝期から江戸時代の初めまで、300年近く備後の国の守護所があった処です。江戸初期に水野勝成が入城して居城を福山城に移す時に石垣や建物もほとんど移してしまったので、現在は目ぼしい遺構はありませんが、山頂に郭の跡が残っています。

詰めの城があった山は比高約100m、現在は桜の名所として愛されているそうです。麓の駐車場に車を停めて、歩いて山頂まで登りました。だいぶ涼しくなったとはいえ、まだまだ暑いです。山頂の城跡を見て回りましたが、やはり織豊期まで維持された城なので、同じ山城でも一つ一つの郭の広さは毛利氏の本拠であった郡山城より大きくて、近世城郭の匂いがしますね。山上には神辺歴史民族資料館があって、古代からの神辺の歴史遺物が展示されていました。ここは期待どおり中々良い城跡でしたね。
 
(写真左)城跡から神辺町内を望む (写真右)神辺城本丸台

城跡を見た後は、神辺町内を散策です。古代の山陽道は、総領−井原−神辺−府中を通っていました。今から見ると随分と内陸部を通っていたことになります。神辺に守護所があったのも、ここが山陽道を抑える要衝であったからでしょう。町内には旧山陽道沿いに本陣も残っていて、往事の繁栄が偲ばれます。中世には福山でなくて神辺が備後の中心であったということがよく分かりました。

旧山陽道の跡を辿って、車で井原から府中にかけて走ってみました。実際に通ってみると備中と備後は近いですね。古代は備後地方は吉備の一部であったということが実感できます。


今日の旅の終点は備後府中市です。ここまで来たのだから、、ということで、遅い昼食は府中名物のお好み焼きを食べることにしました。
行ったのは府中のお好み焼き店の中でも最も古い店の一つ「平の家」です。現在は閉店したスーパーの軒先で営業されています。休日ということもあって、PM2時過ぎにもかかわらず店内は満員のお客さんでした。

府中の古いお好み焼きの特徴は、形が楕円形であること、豚バラ・スライス肉の替わりに豚ミンチ肉を入れること、、などがあります。更にこの店の特徴は卵の使い方で、焼いて表に反したお好み焼きの上から溶いた生卵をかけてトロリと仕上げます。こういうやり方は初めてですが、卵がふんわりとして、いや〜中々良いですね。府中にはこういう独特のスタイルのお好み焼き店が何店もあるそうです。一口に広島風のお好み焼きと言っても、ホントに奥が深いものですね。

平の家 広島県府中市出口町910