E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

北九州ぶらり旅-その1

この土日、小倉に用事がある家内にくっついて私も行ってきました。家内の方は別の予定が入っているので、宿だけが一緒であとは別行動です。こういうパターンは去年の高松に続いて二度目になります。
小倉には何度も来ているので、街の様子も大体は把握できています。よい街だと思いますし、何度来ても面白いですね。若戸大橋には私は中学の修学旅行以来かな。今から40年前になりますが、あの頃の北九州市は八幡製鉄など工場の街という感じで、洞海湾の水はどんよりと黒く、空も暗い感じがしました。しかし、今ではすっかり明るい風景に変わりましたね。


■旦過市場
朝8:30に車で家を出発し、11:00過ぎには小倉に着きました。新幹線では50分ほどですから、北九州は近いですね。家内の用事は午後1:00からなので、その前に昼飯を食べようと旦過市場に行きました。土曜のお昼ということで、人が多くて賑やかです。

これは「小倉かまぼこ」という店で売っている名物の"カナッペ"。魚のすり身に野菜を混ぜてパン生地で包んで揚げたもので、1ヶ125円です。昭和30年代から製造しているとのこと。名前が面白いですが、当時はパン生地を使った洋風な風味が珍しかったので、創作者がそう名付けたらしいです。揚げたての熱々を一個買って頬張ります。胡椒がきいていて、これはビールが欲しくなりますね。いや〜旨いなあ。

昼飯は市場内の「醍醐」という店で"焼きうどん"を食べました。この10月はちょうど「小倉焼きうどんフェア」というキャンペーンをやっていて、この店もそれに参加しているようです。小倉の"焼きうどん"というと「だるま堂」が元祖ですが、必ずしも決まったスタイルはないようです。麺は乾麺が基本と思いますが、蒸し麺を使っている店もあるし、ソース味や醤油味など色々あるようです。ご当地グルメを名乗るには少し弱い感じもしますが、街興し活動を通じて定番となる"小倉焼きうどん"のスタイルが出来上がってくるかもしれませんね。

小倉の夜、、家内は親睦会があってそちらに参加、私は一人で小倉の街を徘徊しました。

本当だったら玄界灘の美味しい魚を思う存分、、というところですが、一人客では入れる店が限られてしまいます。結局は鳥町食堂街の焼き鳥屋で一人酒、まあこれも別に悪くないです(笑)。京町・魚町の繁華街をぶらぶらと歩いて人混みの中を流れていると、耳に入る地元の人の言葉は不思議と訛りがなくて標準語に近い感じがしました。小倉弁というのはあまり特徴がないのかな?私自身、日本中を移り住んでいるので、広島弁・関西弁・関東弁が入り混じっていて、実のところ訳が分からないのですけどね。

九州では鶏をたくさん食べるようだし、実際に焼き鳥も美味しいですね。


■「青春の門」の舞台を訪ねる
時間は前後しますが、第一日目の午後、家内と分かれてから私は筑豊方面へ出掛けました。これまで一度も訪れたことがなくて以前から何となく気になっていたので、この機会に回ってみることにしました。筑豊のイメージというと、やはり炭鉱の町というところですよね。実際には筑豊の炭田は昭和30年代に全て閉山してしまったので、現在の筑豊地方は遠賀川流域の穏やかな田園地帯という感じです。
炭鉱のあった時代の雰囲気が知りたくて、田川にある石炭歴史博物館に行ってみました。ここはかっては三井田川鉱業所があった場所だとのこと。後ろに見える二本煙突は「炭坑節」のモデルになった煙突だそうです。炭坑節の歌詞は「月が出た出た、月が出た〜よいよい。三池炭鉱の上に出た〜」ということで、大牟田の三池炭鉱のことかと思っていたのですが、元々は「三井炭鉱の上に出た〜」というのが正しいそうで、この田川の炭鉱が発祥の地だとか。博物館の庭には「炭坑節発祥の地」の石碑が立っていました。博物館の展示を見ていると、明治〜昭和にかけて筑豊炭田が栄えていた時代に働いていた人々の生活が感じられて興味深かったです。

こちらは飯塚市にある有名なボタ山です。今では樹木が生い茂っていて普通の山と区別がつきません。ちょっとがっかりですが、三つに分かれた尖った山の形から何となく往時の姿が想像されますね。今回筑豊地域を回ってみて、これまで私が持っていた筑豊のイメージは既に時代遅れのノスタルジーだったことが分かりました(笑)。


■すっきりトンコツラーメン
筑豊方面へ足が向いた理由のひとつがこのラーメンです。遠賀川の河口に近い郊外の住宅街にある店です。決して分かりやすい場所ではないのですが、私が着いた時には店の駐車場は満車で、前の道に停めて待っている車も数台いました。わざわざ北九州市や福岡市から来る客も多いようですね。メニューはラーメンとおにぎりだけ、それでも客が押しかけて来ます。

このラーメン、トンコツだそうですが透明感のあるスープ。啜ってみると、、さらりとして脂も少なくて、今まで経験したことのない味です。化調は少し使っているかな?この味は、、どこかで記憶がある。とその時、いきなり脈絡もなく呉のモリスが思い浮かびました。モリスのスープは豚肉のゆで汁がベースになっていると思うのですが、それをギュっと凝縮したらこういう味になるかも。濃厚トンコツが苦手の人や女性にはファンが多いでしょうね。私も美味しく頂きました。

南京ラーメン黒門 福岡県遠賀郡遠賀町島門2-12