E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

世羅のごもくめし

良い天気だったので久々にドライブ、ちょっと遠出して世羅町に行って来ました。

ここは三川ダムによって出来たダム湖(神農湖)です。道の駅世羅を経由してナビに目的地の住所をセットして向かったら、ダムの堤の上を通る狭い道に誘導され難儀しました。実際にはダム湖の南側から入る道があって、そちらが通常の経路とのことです。

ダム湖の湖畔にある「久恵風穴の里 ごもくめし」、大妻女子大学の創立者:大妻コタカの生家を移設・改築した住宅です。元々あった場所はダム湖に水没したので、こちらに移したとのこと。住宅の傍にはコタカの胸像もあります。
店舗としての営業は、4月~11月(12月~3月は休み)の金・土・日曜、11:00~16:00(食事は11:30~14:00)とのことです。

古い日本家屋の座敷が客席になっていて、そこで食事を頂きます。

部屋の鴨居にはコタカに関わる写真や、大妻女子大学の校訓「恥を知れ」や「清く正しく美しく」などの額(自筆?)が所狭しと掲げられています。

料理は地元の旬の山野菜を食材とした手作りのもの。15種類ほどの小鉢に、茶わん蒸し、ご飯、デザートが付いたコース料理(2,160円)のみです。

野菜中心の料理の中で、メインはこちらの"酢豚"になりますかね。豆ご飯のお代わりは自由で、どの料理も美味しかったです。

デザートは古代米の"おはぎ"。素朴な甘さでした。

店のご主人と思しき年配の男性が、この店の由来やコタカさんのことなど、関係する本や冊子を客に配って見せながら話して下さいます。「ごもくめし」という店名は、コタカの著書からとったもののようですね。ミシュランガイド広島・愛媛2018版にも掲載(ビブグルマン)、おめでとうございます。

久恵風穴の里 ごもくめし 広島県世羅町川尻914-1 ブログ: ごもくめし
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イタリアン精進料理

広島市内から車で2時間。ここは島根県との県境近く、芸北の山奥にある浄土真宗本願寺派のお寺です。私の家もそうなのですが、広島は浄土真宗が盛んな土地柄でして、そういう意味ではここは県内の何処にでもあるお寺さんのひとつなのですが、、
実はこのお寺、地元の食材にこだわった「イタリアン精進料理」が食べられるのです。
もちろん完全予約制ですが、雪深い地域のため冬の間は休みで、原則として4月下旬~11月末の期間の金・土・日のみ営業だそうです(営業日は要確認)。

御斎の提供は12:00からですが、その1時間前にお集まり下さいとのこと。
お寺に着くとまず本堂に通されて、若院さんの法話をお聞きします。若院さんは28歳とのことでしたが、落語の「寿限無」などを取り入れたお話でけっこう面白かったですよ。

法話を聞いた後は食堂に移って御斎を頂きます。食事をする部屋はいくつかあって、この日は30人ほどの客が来ていました。

お料理は坊守さんが差配して作られているそうです。
地元の旬の食材を活かした「イタリアン精進料理」は、漆塗り器の本膳、そして二の膳、締めにドルチェ。これが本当に素晴らしいというか、お寺さんが余技でやっているというようなレベルではなくて、完全にプロの仕事ですね。

●本膳
焼き野菜の赤ワイン煮込み、ジャガイモのピュレ・イタリアンパセリとセロリのジュレ、ミネストローネ、チョンまげ豆のご飯、香の物

●二の膳
旬野菜の生春巻きカネロニ仕立て、ココナッツミルクと塩麹のスープ仕立て、里芋とジャガイモのブーレット、山菜のフリット

コゴミのフォッカチャ、ケークサレ・トマト風味

イチゴのリゾット・山菜チモト添え

旬野菜とキノコのオーブン焼き

●ドルチェ
パンナコッタ・甘夏のジュレとピールのせ、コロコロクッキー、紅玉のコンポート

う~ん、美味しかった。季節の味を心ゆくまで味わった感じです。30種以上の食材を縦横に使った素晴らしい精進料理でしたね。

この後は茶室へ移って、更に抹茶とお菓子を頂きました。その時に、院家さん、坊守さん、若院さんと少しお話ししたのですが、ご家族の仲がとても良くて、このお寺は上手く運営されていると感じました。ここの精進料理は超お薦めですよ。

※浄土真宗の用語
御斎(おとき):食事、院家(いんげ)さん:お寺の住職、坊守(ぼうもり)さん:住職の奥さん、若院(じゃくいん)さん:お寺の跡取り息子

浄謙寺 広島県北広島町奥原161
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