E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

安芸の小富士 初登頂

広島湾に浮かぶ似島、広島市内から眺めると富士山の形に見えることから「安芸の小富士」と呼ばれています。私自身も子供の頃からずっと見慣れた島ですが、この歳になるまでこの山には登ったことはなかったですね。今日は生まれて初めて登ってきました。

似島は広島市南区の一部で広島港からフェリーで20分。そのくらいの近さなのですが、橋が架かっているわけではないし、広島市民でもこの島に渡る機会はあまりないでしょう。

似島学園の桟橋に到着。広島市内とは思えない、別世界の穏やかな瀬戸内の風景です。

安芸小富士は標高278m、複数の登山道があるのですが、私達は「少年自然の家」の裏から登るコースを取りました。登山道は途中に道が分かり難い個所もあり、結構歩き難いですが、ツツジが咲いていて綺麗です。気温も高くて汗をかきながら登ります。

1時間ほど歩いて山頂へ。やった~!今日は快晴で、素晴らしい展望です。

「安芸の小富士」は広島市内のいたる所から見えます。ということは、ここに登れば広島の市街地が広く見渡せるということ、当たり前ですがその通りでしたね。広島市をこういうアングルから眺めるのは初めてです。しんどかったけど、やはり登って良かったなあ。

山頂からは360度のパノラマ、周囲の瀬戸内海を見回すことができて最高です。

しばしの間、景観を楽しみましたが、山頂は日蔭がなくてゆっくり座れる場所がありません。しかも、開花したツツジを目当てに大きなクマバチがぶんぶん飛び回っているので、取りあえず下山することにしました。帰りは似島港のある家下方面へ下ります。

家下は似島で一番大きな集落で200戸くらいかな。漁村という感じでもないし、広島の街へ働きに行く人が多いのかもしれません。桟橋のベンチに座って"おむすび"を頬張ります。良い汗をかいた後なので弁当が美味いです。

人口120万人の広島市のすぐ傍に、こういう島があるというのも面白いですね。これが広島という都市の魅力のひとつ、瀬戸内海ならではの恵まれた環境なのでしょう。

岡山・美作地方 桜の旅(その2)

二日目は、奥津温泉を発って真庭の「醍醐桜」を目指します。

その途中で久世の町に立ち寄りました。ここも有名な桜の名所「久世・トンネル桜」、旭川の川岸に約1kmに亘って約180本のソメイヨシノが咲いています。この時期は夜になるとボンボリが灯されて、夜桜も楽しめるそうです。

川土手の道はまさに桜のトンネル、いまがちょうど満開で綺麗ですね。

河川敷には車が停まっていて、芝生で花見の宴を開いている人達がいます。この日は平日だったので地元の人だけのようですが、桜の季節には休日は大混雑するみたいですね。


旅の最後は、今回の旅行のきっかけになった目的地、真庭市別所にある「醍醐桜」です。
醍醐桜は近くまで車で登ることが出来ますが、開花の時期は大渋滞になって、休日には駐車場に入るまでに2~3時間掛かることもあるとのこと。私達は麓に車を停めて、ハイキングがてら「大勢の坂」を歩いて登りました。

醍醐桜に向かう道路はこの時期には一方通行になります。この日は駐車場に入るのに1時間待ちとのこと。私たちは車の列が続く道を見下ろしながら、てくてく歩いて登ります。

歩くこと1時間ほど。急に視界が開けて、尾根の上に醍醐桜が見えてきました。
わっ~!多分あれだよね~!やっぱ大きいなあ!思わず声を上げてしまいました。そこから、近くにある集落の中の道を通って醍醐桜のある尾根まで登りました。

見上げるような桜、快晴の空を背景にして辺りを払う圧倒的な存在感、凄い巨木です。
醍醐桜は推定樹齢千年。後醍醐天皇が隠岐配流の際に、この桜を観て賞賛したという伝承があって、この名が付いたとか。樹高18m、幹周り7m、根本周り9m、枝張りは南北20m。種類はアズマヒガン(ヒガンザクラの一種)とのことです。

醍醐桜の傍には近くの集落の人達が運営している茶店があって、地元の産品などを売っておられます。私達もそこで一服して、手作りコンニャクのおでんを頬張りました。

昼飯は醍醐桜を眺めながら、奥津温泉の道の駅で買った"葉ワサビ巻き寿司"です。葉ワサビのピリッとした風味が良いですね。山登りをした後なので、余計に美味しく感じます。

後醍醐天皇が隠岐に流罪になったのは今から700年ほど前ですから、もし天皇がこの桜を見たとしたら樹齢300年くらいの時になります。ただし、醍醐桜の樹齢は700年くらいという見解もありますから、実際に後醍醐天皇が見たのが現存する桜かどうかは分からないですね。しかし、この醍醐桜は本当に見事ですわ。来て良かった~、今回の旅のハイライトでした。


さて、家に帰ってからは、今回の旅行中に道の駅などで入手した戦利品を楽しみます。
まずは"山菜の天ぷら"など。岡山県北部は山間部なので、フキノトウ、コゴミなど、いまが旬です。それに原木栽培の椎茸など。本当に自然な味、山の精気を頂きます。

「醍醐桜」へ歩いて登る途中で見つけたツクシ。平地ではもう終わってますが、まだ残っていました。その時摘んだツクシを"おひたし"にしました、これも春の味ですね。