E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

うな重一番

野呂山の山懐に抱かれた里に分け入ると、山際に大きなビニールハウスが見えてきて、そこが目指す「小谷養鰻場」です。店を示す看板を頼りに道を辿って行きますが、最後の難関、入口部分の道がかなり狭いので、大型車は気を付けて下さい。

店の直ぐ下に養鰻池のハウスがあります。こちらの店「うな重一番」は小谷養鰻場の直営店です。営業時間は11:00~15:00で完全予約制。知る人ぞ知る人気店なので、この予約がけっこう取り難いですよ。また、毎日予約の分しか鰻を用意されていないので、その場で追加の鰻の注文は出来ないことも知っておく必要がありますね。

ここでは、まず"白焼き"をお薦めします。白焼きの値段は重さで計るのですが、このサイズで3,600円。3人で食べても十二分に満足できる量でした。

藻塩をつけて頂きます。う~ん、鰻の良い香りがしますね。身はさっくり、皮はぱりっと、皮と身の間のゼラチン質がねっとりして堪りません。これは日本酒が欲しいなあ~。車があるので飲めないのが残念。鰻の本当の味と香りを知りたいという人には、是非一度この店の"白焼き"を食べてほしいですね。

"うな重"には"肝焼き"が付いてきます。鰻の肝は"肝吸い"ではなく"肝焼き"にして提供するのが、この店の流儀のようです。「熱いうちに食べて下さい」と言われるのですが、確かに焼き立ては美味いです。鰻肝独特のほろ苦みがよいですね。

"うな重"には小ぶりですが鰻が1本使われていて、それに味噌汁、小鉢、香の物が付いて、1,800円です。広島市内の店と比べると6割くらいの値段でしょうか。

この店は、鰻は蒸さずにコンロでじっくりと二度焼きする関西スタイルです。だから鰻の身に適度な歯応えが残るのですね。卓上の粉山椒をかけて頂きます。身がほっこり皮がぱりっとして美味いですね。

最近は鰻の稚魚の不足で、今後いつまで国産の鰻が食べられるのか分かりませんが、しかし、広島県下にこういう養鰻場があるというのは心強いかぎりです。是非ともいまの営業スタイルを続けていって頂きたいものです。鰻は晩秋から冬にかけてが旬で一番脂がのる時期だとのこと。次回はその頃に来てみたいと思います。
うな重一番(小谷養鰻場) 広島県呉市安浦町内平96