E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

吾妻山・奥出雲 山歩きの旅

県北の吾妻山、奥出雲の船通山で、初秋の爽やかな空気をたっぷり吸って来ました。

初日はまず吾妻山へ登りました。昨年と同じく休暇村「吾妻山ロッジ」から登るコースです。標高1,239メートルの山頂まで標高差は250m程ですから、山歩きに慣れた人にとってはハイキング程度の道程ですね。

休暇村の裏側は広い草原で歩きやすいです。所々に黒い土が盛り上がっているのはモグラが掘った穴だとか。吾妻山を見上げると、既に紅葉が始まっていて綺麗です。

広島県側を眺めると、雲はありますが遠くまで見渡せます。私自身はそれほど息も切れず、昨年来た時と比べると随分と楽に登れました。最近少し運動をしている成果なのかな。

1時間ほどで山頂に到着、既にたくさんの人が登っていました。吾妻山の山頂からは360度の眺望が得られるのですが、この日はガスが出ていて島根、鳥取県方面はあまり見えず。しかし、清々しい空気、風も穏やかで気持ちよいですね。

腰を下ろして弁当を広げます。山の上で食べる弁当は何でこんなに美味いのでしょうね。

帰りは尾根道からブナ林を通って休暇村へ戻るコースで下りました。ブナ林の中は気持ちの良い森林浴で、リフレッシュできました。

shobara-info.com


吾妻山を降りて、奥出雲へ向かいました。この日の泊りは船通山の山懐にある斐乃上温泉、民宿「たなべ」です。樹々に囲まれた洒瀟な建物。民宿を名乗っておられますが、通常の民宿のイメージを越えた素敵な宿です。

館内に入ると、天井が高くて思いの外ゆったりしとた空間。床は全面杉板張りで、手入れもよく行き届いていて心地よいです。

さらに良いのが温泉です。ここ斐乃上温泉は「日本三大美肌の湯」の一つだそうで、泉質がとても良いのだとか。もちろん源泉掛け流し、露天風呂もあって、とても快適でした。

風呂から出て、囲炉裏端で夕食を頂きます。食材は全て地元で採れたもの、野菜などは自家栽培もされているそうです。メインはイワナ料理ですが、どの料理も手作りでまがい物は一切なし、とても美味しく頂きました。

イワナの骨酒を頂きます。これは身体が温まるなあ~心地よく酔いました。

一夜明けて朝食を頂きます。ご飯は仁田米、お惣菜も全て手作り、これは美味いです。

宿よし、風呂よし、料理よし、、いや~本当に良かった、ここは何度でも訪れたい宿ですね。人にはあまり教えたくないほどですが、それはいけないので、大いに喧伝します。

民宿たなべ 島根県 仁多郡奥出雲町竹崎1844
www.mountaintrad.co.jp


一夜明けて、この日は船通山に登ります。
船通山は斐伊川の源流で八岐大蛇伝説の舞台となる地です。島根県と鳥取県の県境に位置し、島根県側からの登山道は鳥上滝コースと亀石コースがありますが、私たちは亀石コースを登りました。登山口に駐車場があるので、そこに車を置いて登り始めました。

登山道添いの樹々や草花を楽しみながら、約一時間半ほど歩いて標高1142mの山頂に到着。登山口からの標高差は500m程あるので、結構歩き甲斐がありました。山頂は広い原っぱになっており、大山、三瓶山、吾妻山などが一望できます。また、八岐大蛇の神話に登場する「天叢雲剣出顕の地」の記念碑があります。

前日の吾妻山とはうって変わって、この日の天気は高曇り。晴れた日よりもむしろ遠くまで視界が届きました。まず東に見えるのは、中国地方の最高峰、伯耆大山です。

一方、西へ振り向くと、遠くに三瓶山が見渡せます。三瓶山、中海、島根半島までくっきりと見渡せて、これは、、まさに国引き神話の舞台ですね。

この船通山は初心者でも登れるし、見所がいろいろあって山歩きには最適ですね。来て良かった。春には山頂付近は群生する"かたくり"の花が咲くそうなので、次回は"かたくり"が咲く頃に訪れてみたいです。

www.nichinan-trip.jp


船通山を下ってから、昼飯は奥出雲町で蕎麦を食べました。訪れたのはこちら、「八川そば」です。平日の昼過ぎにも関わらず、店内には待ち客が多数、結局30分ほど待ちました。

注文したのはこの店オリジナルの"ざいごそば"です。"ざいご"とは出雲の方言で「田舎」という意味だとか。具は地元で採れた山菜、キノコ、ゴボウ、ニンジンなど。それに山芋のとろろ、薬味に紅葉おろし、もみ海苔、青ネギと具だくさんです。

"ざいごそば"には温/冷があって、汁は澄んだ汁/とろりとした汁が選べるとのこと。私は「温/とろり」にしたのですが、これが正解でしたね。釜揚げの蕎麦湯を使った汁は蕎麦の旨味が濃厚で美味しかったです。

いや~奥出雲の蕎麦は美味いですね。11月に開催される「新そばまつり」の時に、また訪れる予定なので楽しみです。

okuizumo.org


「八川そば」の裏にはJR木次線の八川駅があります。蕎麦を食べ終わって外に出ると、ちょうどトロッコ列車「おろち号」が八川駅に停まっていました。ホームでは「八川そば」で蕎麦打ちをしていた方が乗客に弁当を渡していました。この「トロッコそば弁当」は予約制で「八川そば」が提供しているそうです。

「おろち号」は平日は木次~備後落合を一往復、途中に珍しいスイッチバック区間があったりして、観光列車として大人気ですね。

乗客は途中駅に停まった時には自由に降りて駅舎を歩き回っていて、楽しそうでした。

かっては広島と山陰を結ぶ幹線だった木次線ですが、いまはすっかり観光鉄道になったのですね。全席指定でチケットはけっこう取り難いのですが、いつか乗ってみたいと思います。

www.kankou-shimane.com

一泊二日の山歩きの旅、最高でした。備北~奥出雲の地域は良いですね。これからもしばしば訪れることになりそうです。