E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

奈良 極上の宿

今回の奈良旅行では、こちらの宿に泊まりました。
歴史ある老舗が多い奈良でも、特に著名な旅館のひとつですね。年末年始やゴールデンウイークなどの期間は中々予約が取れないですが、今回はキャンセル待ちをしていて、たまたま空きが出たので泊まることが出来ました。実を言うと、この宿が取れたので奈良に行くことに決めたというのが、今回の旅の経緯です。

宿に着くと、広い玄関でお出迎え。

まずは茶室に通されて、お抹茶を頂きます。最初に供されるお茶とお菓子で、旅館の格はほぼ分かると言いますが、まさにそういう感じですね。

客室はゆったりしていて、掃除は完璧です。仲居さんのサービスも行き届いていて、いろんなところに老舗旅館らしい心遣いを感じますね。温泉宿ではないので大浴場は小さくて露天風呂とかもないのですが、各部屋に風呂が付いていて十分に快適です。

この宿は自らを"料理旅館"と名乗っておられるとおり、とにかく料理が素晴らしいです。泊りでなくて食事だけを頂くこともできますが、もちろん予約が必要です。

お料理は「大和路会席」ということで、野菜など食材は地元の旬のものを使っておられるとのこと。実際に頂いてみて、食材の良さ、調理技術の確かさ、さらに色々な工夫も感じられて、本当に美味しい料理でした。料亭として見ても、かなりハイレベルだと思います。

■一日目 夕食
箸染(泡雪豆腐、鈴鳴子、千社唐、柚子)、初釜(鯛唐墨巻き、干口子、曙サーモン、数の子、熨斗海老、白木耳、酒蒸し鮑、菜の花)

向付(鮪・烏賊椿造り、才巻海老)、鮪と烏賊は少し熟成させてねっとりした食感です。

その後は、煮物椀(蛤真如)、預鉢(招福餅)、焼物(鯛雲丹焼)、合肴(香箱蟹折詰め)、食事(梅雑炊、香の物)、デザート。

どの料理も料理人の手間と神経が行き届いていて、盛り付けも綺麗で、本当に美味しいです。酒は地元の「春鹿」の純米吟醸を頂きましたが、この酒がすっきりして料理によく合います。すべてに満足な食事でした。

■二日目 朝食
前夜の食事でまだ空腹感はないのですが、朝からご馳走が並びます。正月なので御屠蘇が出て、三宝(黒豆、紅白丁呂木、数の子、糸鰹、田作り、柿なます)。

口取り(お節料理いろいろ)、寿椀(白味噌仕立の雑煮)、炊き物(棒鱈、芋)、蒸し物(七福蓬莱蒸し)、茶粥、香の物、果物。

さすがに朝からこの料理は多いですね。母親や家内は食べ切れないのですが、どれも美味しいので、私は頑張ってほとんど頂きました。

■二日目 夕食
この日は明日香村、初瀬、室生を歩き回り、お昼はよもぎ餅を食べるだけにして、お腹を空かせて夕食の膳に付きました。三箇日は正月用の特別メニューだと思いますが、私たちは連泊だったので、二日目は前日とは違う料理です。
八寸(栄螺はいから焼、海老芝煮、いさき木の芽焼、鯛白板巻、生湯葉雲丹絡み)。

続いて、煮物椀(海老真如)、御造り(寒鰤薄造り)。

その後は、お凌ぎ(鮪焼霜寿司)、預け鉢(喉黒揚げ浸し)、台の物(牛ふぃれ温石焼)、留肴(おれんじ釜)、食事(じゃこ雑炊、香の物)、デザート。

二日目の夕食も美味しかったですね~。この宿の食事は本当にレベルが高いと思います。

■三日目 朝食
昨日に続いて御屠蘇が出て、三宝(金時豆、艶胡桃、化粧鮎)。さすがにご馳走を食べ続けているので、ちょっと苦しい感じです。

口取り(お節料理いろいろ)前日と同じ品はありません。寿椀(清水仕立の雑煮)前日は白味噌仕立てでした。炊き物(海老黄金煮)、蒸し物(豆腐徳利蒸し)、茶粥、香の物、果物。

いや~、ずっと御馳走を食べているので、この朝は私も食べ切れませんでした。残したものは折り詰めにして持って帰りたいくらい。どれも美味しかったので勿体なかったです。


今回の奈良旅行、泊まった宿も良かったですし、古都で正月を過ごせたのは楽しかったです。「四季亭」については施設、サービスともに快適ですが、なんと言っても料理が素晴らしいですね。奈良へ行く時には、また利用させて貰いたいと思います。

四季亭 奈良市高畑町1163

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