E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

芸北 空城さくら亭

今日は、家内と母親と私の3人で芸北の奥深くにやって来ました。
広島市内と比べると気温が6℃くらい低いそうです。時折小雨が降る生憎の天気で、薄いジャンパーを羽織っていても肌寒いほど。深入山の周辺は既に紅葉が始まっていました。今年の紅葉は例年より早そうですね。


深入山の登山口を通り過ぎてさらに奥へと入っていくと、こつ然と現れるこの民家。

良く手入れされた日本庭園と趣のある家屋。

ここは築100年の古民家を改築して、一年前に開業した会席料理のお店です。


会席料理は完全予約制で、3,500円、5,000円、7,000円のコースがありますが、私達が頂いたのは3,500円のコースです。しかしこれが最高に良かった。料理は地元の食材を生かした季節感溢れるもの、盛り付けも美しくて楽しめます。

(先付)柿の白和え、自家製豆腐、アマゴの甘露煮、さつま芋の甘煮、銀杏。私は車の運転があるのでノンアルコールビールですが、家内は地元産の"どぶろく"をもらいました。なんでもこの店の調理士さんの一人が地元の酒蔵でこの"どぶろく"を造っていて、その縁で出来立てを甕で仕入れることが出来るのだそうです。"どぶろく"とはいえ、微発酵ですっきりした味で(家内談)、お酒のあまり強くない家内がお代わりをしたほどでした。

(向付)アマゴの刺身。この店のオーナーは川魚の養殖場も経営しているとのことで、そこで獲れた一年物の若いアマゴだそうです。川魚特有の臭みがなく、くりくりとした身が美味しいです。

(蓋物)サトイモの鶏そぼろ煮。ぴったりの味加減だなあ。

(焼物)アマゴの塩焼き。これも一年物の若いアマゴで、頭からバリバリ食べられます。

梅肉と甘味噌を添えて、あしらいは茗荷と小茄子の素揚げです。

(揚げ物)舞茸と実山椒の天ぷら。山の生気を食べている感じかな。

(飯物)アマゴの卵をのせたご飯です。これはオーナーが営んでいる川魚の養殖場でも、今の季節だけ食べられる超レアものだとのこと。透き通った翡翠色の卵はイクラよりも淡白ですが、プチプチとした食感と独特の清涼感があって、とても美味しかったです。本当に幸運でした。
(止椀)お椀は猪の味噌汁、それに香物。お腹もちょうど良い具合に満腹になりました。

(水菓子)どぶろくムース、焼きリンゴのキャラメリゼ、柿、マスカット。どぶろくムースは凝ってますね。

始まりから終わりまで間然するところなし、完全に満足しました。この店の料理人さんはどういう経歴の方なのかな?これだけの調理技術ですから、かなりの修業経験がある人なのでしょう。こんな辺鄙な場所に、どうしてこんな凄い店があるのか、本当に不思議ですね。
平日の喫茶は予約なしでよいそうですが、食事の予約は原則としては土日祝だけ。しかし、相談すればすれば平日も受けてもらえることがあるみたいなので、取り敢えず電話してみるのが良いでしょう。車で行くしかない場所なので、運転手は酒が飲めないのが辛いですが、これについては、近くの民宿とか公共の宿泊施設からの送迎はしてもらえるそうです。ちなみに雪が降る12月〜3月までは休業とのことです。
空城さくら亭 広島県北広島町橋山11-4 http://www.sorajo-sakratei.com/