E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

ホルモンうどん地帯を往く

天気が良くないと思っていたこの週末ですが、予報より早く台風が通り過ぎて好天になりましたね。思い立って、多陀志さんをお誘いして、津山、佐用のホルモンうどん地帯へ行ってきました。津山のホルモンうどんは経験済みですが、佐用は初めてなので楽しみです。
佐用川の河畔から佐用の市街地を臨みます。中国山地に擁かれた長閑な町といった処です。

一般に「ホルモンうどん」というと津山が有名ですが、実は佐用が発祥の地だという説があるようです。佐用では「ホルモン"焼き"うどん」というのが正しい呼称とのこと。小さな町の町中にホルモンうどんの看板が溢れていますね。どの店が良いか?選択に迷ったのですが、ネットで調べてみて一番ヒット数が多かったこちらの店にしました。

この店の注文の仕方ですが、まずうどんの玉数を言って、それに入れるホルモン肉の種類を言います。うどんは1玉が130円、ホルモン530円、ミノ560円、キモ540円、シンゾウ540円、ブタ460円といったところ。野菜は勝手に付いてきます。注文すると目の前の鉄板でまとめて焼いてくれて、そのまま鉄板から箸で頂きます。うどんとホルモン肉を別々に注文するスタイルは、元々が焼き肉店で始まった料理の名残りなのでしょうか?

もうひとつ佐用で特徴的なのは、うどんをタレにつけて食べることです。タレは醤油味と味噌味があるそうですが、この店のは醤油ベースに味噌を少し加えたタレでした。このあたり、やはり津山とはちょっと違うみたいですね。

うどんは太いきしめんのような形状で、かなりコシがあります。ホルモン肉は歯応えがあって咀嚼するのに顎が疲れますが、甘みの少ないタレと絡まって良い味を出しています。いや〜旨い。これは地域の名物と言って恥じない逸品ですね。

私達が入ったのは開店直後だったので偶々客がいなかったのですが、その後どんどん増えてきて、食べ終わる頃には店の外にも待ち行列ができていました。相変わらずの人気ですね。駐車している車のナンバーを見ると大阪、神戸などが多いです。私達のすぐ後に入ってこられた70台の老夫婦と思しき方は、店を出てから神戸ナンバーのポルシェに乗って帰られました。カッコいいなあ〜ポルシェに乗ってホルモンうどんか、、願わくば私もこういう年寄りになりたいものです。
一力 兵庫県佐用郡佐用町佐用2575-3


■上月城跡
今回の遠征はホルモンうどんの他に、私の趣味である史跡巡りも兼ねていました。
佐用町にある上月城跡は以前から訪れてみたかった場所です。上月の町並と佐用川を見下ろす比高100mほどの小山の尾根が城跡です。麓にある歴史資料館を観た後で、山城に登ってみました。城跡らしいものとしては、堀切の跡と数箇所の郭の跡だけですが、本丸郭の跡には本来の領主の赤松政範の碑と案内板があります。

いわゆる上月合戦といういのは、織田方(羽柴秀吉)と毛利方(赤松、宇喜多、毛利)の攻防です。赤松氏を滅ぼした羽柴秀吉は、お家再興を目論む尼子勝久、山中鹿之助をこの城に置きながら最終的にはこれを見捨てて、尼子氏は滅亡、鹿之助は捕えられてしまう(後に処刑)ことになった場所です。上月城は思っていたより開けた場所にあって、城の規模は思ったほど大きくはなかったですね。私が城跡を訪ねるのは、その地形と大きさを実感するためなので、十分に来た甲斐があったというところです。

11月9日には、ここから近い兵庫県朝来市で第20回全国山城サミットが開催されます。私も行こうと思っていたのですが、今ちょうど朝来市にある竹田城跡が"天空の城"として大人気で、休日には凄い人出だと聞いたので、今回は止めました。地味な趣味だと思っていた城跡巡りですが、最近は結構ブームになっているのかな。実際のところは、嬉しいような迷惑なような、、感じです(笑)。


■宮本武蔵旧跡
ここまで来たのだからと、お隣の美作市にある宮本武蔵の旧跡を訪ねてみました。智頭急行にはその名も「宮本武蔵」という駅があるほど、武蔵は地域興しに一役かっているようです。静かな田舎町を想像していたのですが、町には武蔵武道館という大きな体育館があって、折りしもこの日は2年に一度の「武蔵まつり」を開催中。外人観光客まで訪れていて、まあ賑やかなこと。生家跡を見ただけで早々に退散しました。

少し離れた場所ですが、かっての宿場町平福にある武蔵初決闘の地の記念碑です。武蔵が13歳の時に新当流の有馬喜兵衛と立ち会って勝った場所だと言われています。この辺りには武蔵に纏わる伝承が色々と残っているようですね。

「道の駅ひらふく」で黒大豆の枝豆を売っていました。途中の道でも見かけたのですが、この辺りの名産らしいです。10月下旬〜11月頃が収穫期ということで、大粒の豆が鈴なりになった枝束を驚くほど安く売っていました。買って帰って晩飯に茹でて食べたのですが、自然な甘みがあって無茶苦茶旨かったです。こんなに大粒な黒大豆の枝豆は初めて、これは良い買い物でした。


■橋野食堂@津山
その後は津山に移動。もう一軒、ホルモンうどんを食べようと橋野食堂へ向いました。14:00頃に店に着くと、この待ち行列です。店の前で駐車場の案内係をしているおじちゃんが「今日は食材切れで、いま並んでいる人で終りです」とのこと。話を聞いてみると、「いま女将さんが入院中で、ご主人一人で焼いているので時間が掛かるんですよ」「今日は広島ナンバーのお客さんも20-30人くらいは来たかな」とのこと。残念無念、諦めました。

津山の中心街へ行ってみると、ここでも「津山まつり」を開催中。今回はよく祭りにぶつかるなあ。祭りのせいなのか、閉まっている店が多いですね。腹は空いていたのですが、良さそうな店が見つかりません。疲れたので、今回はこれで終了。佐用、津山のモルモンうどん巡り、結局食べたのは一軒だけでした。橋野食堂に空振ったのはこれで2回目だなあ(とほほ)。次回こそ絶対に食べなくてはね。
しかし、史跡を含めて色々と周れて楽しかったです。この地方にはまた来てみようと思います。多陀志さん、今回もありがとうございました。