沖縄の旅 その3

沖縄旅行三日目です。
いよいよ旅行の最終日ですが、帰りは那覇空港17:50発の便なので夕方までたっぷりと時間が取れます。朝8:00にホテルをチェックアウトして、朝一で首里城に向かいました。その後は牧志公設市場、やちむん通りなど、今日は主に那覇市内を周る予定です。

■首里城
ここはお城巡りファンの私としては、絶対に外せないところです(笑)。こちらは首里城の入口、守礼門です。二千円札の裏に印刷されている門ですね。日本三大がっかり名所の一つと言われていましたが(他の二ヵ所は、札幌の時計台と高知のはりまや橋)、どうしてどうして立派な門ですね。戦災で城の建物が全て焼失し、かっては戦後に再建された守礼門ひとつがぽつんと立っているような印象だったのでしょう。しかしその後、首里城本殿をはじめ城全体が広範囲に復元整備されましたからね、その一部として見れば十分存在感があります。

首里城で特に感心したのは石垣の見事さです。きっちりと面どりされた石が隙間なく積まれています。これほどのかっちりした石垣は、本土では安土桃山時代の後期以降にやっと一部の城で見られるくらいですね。沖縄は珊瑚由来の石灰岩が使えたので、こういう石垣が造れたのでしょうが、技術的にも日本の石垣というよりも中国の城壁の築き方に近いのではないかと感じました。

こちらは復元された首里城の正殿です。この他にも北殿、南殿、書院・鎖之間など多くの建物が復元されていて、かなり見応えがあります。城内に中国風の建物と和風の建物が共存しているところも面白いです。首里城は戦のための城塞というより、琉球の政庁であり、かつ信仰の中心でもあったとのこと。城内にいくつもの礼拝所(御嶽:うたき)があるのですが、このあたりが沖縄独特の文化ですね。

首里城はTVや写真では何度も見ていますが、実際に来て見ると、建物よりも石垣や縄張りの見事さに感心しました。さすがに琉球王国の首府だっただけあって、見事なものだと思います。

朝一8:30の開場に合わせて出掛けて1時間半ほど見て回りましたが、朝早くからツアー旅行客や修学旅行の団体も訪れていて結構賑やかでしたね。やはりこれも「テンペスト」の効果でしょうか(笑)。


■壷屋やちむん通り
次に訪れたのは焼き物の町、やちむん通りです。石畳の道に沿って陶器店や工房が並んでいます。沖縄の陶器というのはよく知らなかったのですが、素朴で中々味わいがあります。食器の他にシーサーがたくさん売られていますね。

見て歩いた中では、やはり金城次郎一門の魚紋の器が気に入ったのですが、高くてとても手が出ない(笑)。家内と二人で小皿を2枚買って退散しました。


■牧志公設市場
国際通りから市場本通りに入って直ぐの所にある第一牧志公設市場(かって第二市場もあったらしいですが、既に無くなったそうです)、沖縄に来たらやはりここには来なくてはね。最終日の月曜にしたのは、そのほうが空いているかなと思ったからなのですが、どっこい結構な人でした。

公設市場は戦後のヤミ市から続いていて、現在は約200の店舗が入居しているそうです。やはり圧倒的に鮮魚店と精肉店が多いですね。精肉店には豚肉が多くて、豚足(テビチ)、バラ肉、豚の顔皮(チラガー)などが山のように積まれています。サングラスを掛けた豚頭はこの市場の写真ではよく紹介されますけど、豚君にとっては甚だ迷惑なのでは、、

鮮魚店にはカラフルな魚が並べられていますね。でっかいミーバイ、イラブチャ―(青ブダイ)など、、ハリセンボンが皮を剥かれて並べられていますし、夜光貝も大きいです。いや〜見てるだけで楽しいですね。写真を撮っていたら、おばちゃんに「写真だけじゃなくて買っていってよ」と言われました。1階の市場で買った魚は、2階の食堂に持っていくと調理料を支払って食べさせてもらえることは知っています。しかし結構割高になるし、調理も雑であまり美味しく頂けないとの情報も、、他に行きたい店もあったので2階食堂はパスしました。今回は見て回って楽しませて頂いただけ、どうもすいませんでした。

私は旅行先では、可能な限りその地の市場やスーパーに行くことにしています。ご当地の食べ物事情が分かって面白いですからね。実はスーパーも何ヶ所か行ったのですが、沖縄らしい特徴のあるものは思ったほど多くはなかったです。しかし、さすがにこの市場は沖縄の雰囲気が満載ですね。珍しいところでは、山羊肉、島豆腐、カステラかまぼこ、島らっきょ、苦菜などの野菜にも興味があったのですが、生鮮食料品は持ち歩きが難しいので買うのは断念しました。


第一牧志公設市場 沖縄県那覇市松尾2-10-1

その後は市場の外に出て、周辺の店も見て回りました。呉屋という天ぷら屋さんあって、様子を眺めていると、帽子のような形の揚げパンが目に留まりました。お話を聞くと、これは"かたはらんぶー"というものでお祝い事の時には欠かせないものだそうです。一つ買って食べてみましたが、甘くなくて少し塩気のある味です。揚げたては美味しくて、結構あとを引きます(直ぐに食べてしまったので、残念ながら写真はなし)。帰って調べてみると、片方が重く垂れ下がった形から「片腹」「んぶー(重い)」という名があるらしく、サーターアンダギーが女性を表すのに対してカタハランブーは男性を表すとのことでした。


■驚きのコスパ、刺身定食
せっかく牧志公設市場へ行ったのに、2階食堂をパスした理由はこれです。こちらは公設市場内にある「仲田鮮魚」直営の鮮魚料理店で、qazさんの情報でここの刺身定食が超お得だと聞いていたのです。公設市場から20m程しか離れていないのですが、モダンな造りの店舗が周囲に馴染んでなくて、観光客にはスルーされているのかもしれません。
刺身定食はランチタイム限定で一人前500円です。味噌汁をあら汁に変えても650円、私はこれを注文しました。出てきた刺身定食は、刺身の他に煮魚、小鉢も付いています。

刺身はマグロ、カジキ?、イラブチャ―(青ブダイ)、イカ、サーモンかな。沖縄周辺では意外とマグロ類がたくさん獲れるそうですね。刺身は厚切りで量もたっぷりですが質も結構良くって、それでこの値段とは驚きのコスパです。店内は観光客らしき人は見当たらず、まさに穴場。市場食堂で食べるのと比べて何分の一かのコストで同等以上のものが食べられるのではと思います。遠からず観光客にも口コミで広がりそうですね。

海山味(KAZAMI) 沖縄県那覇市松尾2-11-1

いや〜牧志公設市場周辺、本当に面白かったです。最近はすっかり観光地化してしまった感もありますが、やはりこの市場は守っていくべきですね。ちなみに、以前娘が修学旅行で沖縄に来た時に、私へのお土産にチラガーを買ってくれたのはここだったのかな?次に来る機会があったら、私も是非買い物をしたいと思います。


お昼過ぎまで那覇市内の各所を周ったのですが、この後、飛行機の時間までどうしよう?と家内と相談して、やはり普天間基地を見ておこうということになり、宜野湾市へ向かいました。実は私は事前には気付いてなかったのですが、翌5月15日は沖縄返還40周年の記念日だったのですね。そういえば、今回の旅行中に県庁前でデモ行進も見たのですが、沖縄っていつもこんなものなのだろうと思っていました、迂闊ですね(笑)。

■佐喜眞美術館
家内が以前沖縄に来た時に、この美術館の屋上から普天間基地が見えたというので、こちらに来ました。屋上に上がると先客の団体さんがいて、話を聞いていると何処かの自治体の議員団みたいです。やはり明日の記念式典に合わせて来ているのかな。この美術館は普天間基地のすぐ傍にあるのですが、平屋なので屋上にある展望台も普通の民家の3階くらいの高さです。滑走路が僅かに見えただけでした。

せっかくなので展示も見て行きます。こちらには丸木位里、俊夫妻が描いた「沖縄戦の図」が展示されています。これは奥の展示室の三方の壁全体を覆う大作です。なんというリアリズム、迫力、胸に迫ります。ここはこの絵を見るためだけに訪れる価値がありますね。

佐喜眞美術館 沖縄県宜野湾市上原358


■米軍普天間基地
家内の話では、前回来た時にもう一箇所「丘のようなところから基地がよく見えた、飛行機が頭上を飛んで爆音が喧しかった」とのこと。飛行機が頭上を飛んで爆音が喧しいということは、滑走路の延長線上で基地からもあまり離れていないということになりますね。ナビを頼りにその辺りを走っていると、「嘉数高台」という案内板を見つけました。ここかもしれない!と思い行ってみると、まさにドンピシャでした。高台に登ると展望台があって、普天間基地が一望できます。まさにこのアングル、いつもニュースや新聞の報道写真で見ている光景はこの場所からですね。ここから見ると、確かに普天間基地が市街地の真ん中にあることがよく分かります。

展望台には地元の新聞社のカメラマンや平和学習と思われるグループも来ています。ここだったんだ!いつも報道で見ているショットの現場に立ったという達成感が湧いてきました(笑)。次の日のNHKクローズアップ現代でも、キャスターの国谷裕子さんがやはりここに立ってレポートしていましたね。

平和学習のグループを引率されていた先生の話を私も一緒に聞いたのですが、ここは沖縄戦の時に日本軍の陣地があった場所で、最大の激戦地だったそうです。守備隊の決死の奮戦で、日本軍はここで2週間持ち堪えたとか。この丘には日本軍のトーチカの跡なども残っていますし、慰霊碑も建っていました、、瞑目。

普天間基地の移転問題は、いまや日米間の最大の政治課題といったところでしょうか。私自身は辺野古沖への移転でなんとか納まってほしいと思っていますが、沖縄の人達にとっては納得できないのでしょうね。現在の東アジア情勢では日米安保はやはり必要と思いますから、何とか解決策を見つけてほしいものです。


今回の2泊3日の沖縄旅行、振り返ってみると結構盛り沢山でした。沖縄には伝統文化の島、リゾートの島、戦跡の島、基地の島、、等々色々な側面がありますね。一回ではとても全ては見切れないし、機会があればまた訪れたいと思います。