E級日記

広島在住 もんがーのE級的生活の記録です

沖縄の旅 その1

5月12日〜14日の間、家内と二人で沖縄旅行に行ってきました。実は私は沖縄は初めてなのですが、一方で家内は「老後は沖縄に住みたい」というくらいの沖縄ファンです。私も沖縄に関する予備知識は少しは持っていますが、実際にはどんな処なのか?興味深々です。今回は得るものが多い旅行でしたね。
8:30広島空港発の全日空便で10:15に那覇空港に到着です。正味のフライトは1時間半程度、飛行機だと沖縄も近いですねえ。迎えのマイクロバスに乗ってレンタカー会社へ、そこで車(日産マーチでした)を借りて出発です。沖縄本島の観光ではレンタカーはやはり必要で、だいたいが往復の航空券、宿泊と合わせてパックになっています。実際に沖縄を周っていると、半数近くの車が「わ」ナンバーという感じでした。初日は本島南部の沖縄戦跡を中心に周ります。
■沖縄平和祈念公園
本島の最南端、沖縄戦最後の激戦地「摩文仁の丘」に隣接して広がる公園です。園内には各種の施設があって、よく整備されています。この日は良い天気で、5月中旬にして気温は30℃を越えていました。やはり沖縄だな〜と実感します。

赤い屋根が重なり合い、一見するとリゾートホテルのようにも見える建物が「平和祈念資料館」です。ここには沖縄戦の資料が展示されています。沖縄戦について改めて展示を見ると、やはり気が重くなりますね。広島、長崎の原爆も悲惨ですが、ある意味で(語弊を恐れずに言うと)皆に平等に降り掛かった災害に近いものでした。それに対して、自分が住んでいる町や村が戦場になるということは、それ以上に過酷ですね。改めてそれを感じた次第です。

これは平和の礎(いしじ)と呼ばれる記念碑です。国籍や軍人・民間人の区別なく、沖縄戦で亡くなった人々(沖縄の人は他の戦場で亡くなった人の名前も含まれているようです)の氏名が碑に刻んであります。刻まれている人の数は約24万人。米兵の戦死者も刻まれており、敵味方両方を慰霊する記念碑は珍しいとのことです。沖縄サミットの前に完成し、クリントン大統領がここでスピーチを行ったことは記憶に残っていますね。

現在の沖縄の美しい海や空の風景からは、65年前にここが戦場であったとは想像もできないです。改めて平和の尊さを思いました。かなり重い気持ちになりそうだったので、この後「ひめゆりの塔」はパスして、別のスポットへ向かいます。

■斎場御嶽
次は本島南東部の知念半島方面に向かいます。ニライ橋・カナイ橋という海に向かって大きくカーブしたU字橋を通って知念岬へ。沖縄の海岸は珊瑚礁が多いですね。海の水は青と蒼が縞になって入り混じって不思議な輝きです。

ここは「斎場御嶽(せーふぁうたき)」という場所です。沖縄の地名の読み方は本当に難しいですね。沖縄最高の聖域と言われ、かっての「聞得大君(きこえおおきみ)」の即位儀式が行われた場所だとか。聞得大君というとNHKドラマ「テンペスト」で有名になりましたね。この地は沖縄随一のパワースポットということで、現在多くの観光客が訪れているそうです。この鍾乳石の岩組みは三庫理(さんぐーい)という場所で、中に入ると岩の間から琉球伝説上の神の島「久高島」を望むことができます。

この辺り一帯は珊瑚礁が隆起した石灰岩質の土地ですが、その所々に神域(いび)が点在しています。周囲はガジュマルの木が生い茂っていて湿度が高くて、やはり本土とは違う自然環境だなあと思います。こういう場所で良い空気を吸うと、なんか周りの植物や岩からパワーを貰ったような気持ちになりますね。

その後は、東側の海岸線を周って那覇へと戻りました。今宵は「山本彩香」が待っていますから、楽しみです。


■沖縄すば
一日目の昼飯、沖縄での第一食目はこちらでした。元ラオタ(もどき)の私としては、沖縄といえば「すば」は絶対に外せないところです。候補としては、ちょっと思いつくだけでも「首里そば」「てんtoてん」「大東そば」「きしもと食堂」など、枚挙にいとまがありません。しかし、初日は那覇空港から南部へ向かう計画なので、経路の途中で食べられる処として、数ある候補店の中から、ここ「淡すい」を選択しました。

店の外観はプレハブっぽいのですが、店内に入ると落ち着いた木の造りでテーブル席と座敷席があります。。厨房の受渡し口には、この店の名前の元になった「君子の交わりは淡として水のごとし」と書かれた暖簾が掛かっています。お昼前だったのでそれほど混み合っておらず、先客2・後客3といったところ。落ち着いて頂くことができました。

"すば(小)"(500円)と"じゅうしい"(230円)です。"すば"は肉なしかなと思ったのですが、蒲鉾の他にちゃんとラフティ(豚の角煮)が2枚のっています。沖縄のすばの麺は独特で、ちょっとゴワゴワっとした細うどんのような感じですが、この食感が中々面白いですね。かん水の代わりに木灰水を使うのが元々の作り方だとのことですが、この店はどうなのかな?わりとクセのない麺ですね。スープは鰹節と昆布のダシがメインで、トンコツも少し使われているようですが、ほとんど感じません。化学調味料はもちろん不使用、すっきりとした美味しい汁です。

"じゅうしい"は沖縄の炊き込みご飯です。もう少し柔らかいご飯を想像していたのですが、この店のはかなり硬く炊いてあって"おこわ"に近い感じです。具はニンジン、ゴボウ、椎茸など。すばのお汁ともよく合って美味しかったです。付け合せは黄色いダイコンの薄切りで、タクアンかと思ったら違っていました。これはダイコンを薄い甘酢に漬けたような感じかな、意外な肩すかしでした。
こちらは"ソーキすば"(750円)です。ソーキ(豚のあばら肉)は甘めの味付けでボリュームがあります。すばの汁にソーキの甘みが沁み出すと、また美味しいです。途中で卓上に置いてある紅ショウガやコーレグースを加えてみたのですが、これは無いほうが良いかな、、単純にすっきりとした汁の味を楽しむ方が私はいいと思いますね。

淡すい 沖縄県糸満市字武富603-1
いや〜沖縄すば美味しいです。脂分も少なくて、とてもヘルシーだと思います。2日目・3日目も可能であれば別の店で食べてみようと思ったのですが、よいタイミングがなくて今回は結局ここ一軒で終わってしまいました。次回は「沖縄すばを食べる旅」というのを企画してみてもよいですね。


■山本彩香
16:30にホテルにチェックインしました。山本彩香の予約は18:00なので、ちょっと休憩して風呂に入ります。実を言うと、今回の沖縄旅行は4月中旬に決めたのですが、その時点では山本彩香の予約は取れませんでした。山本彩香は定休日や営業時間が結構頻繁に変わっています。確認してみると、いま現在は木・日が休みで夜だけの営業とのこと。私達は土日月の旅行日程でしたので(月曜は夕方の飛行機で帰るので)チャンスは土曜の夜だけです。諦めきれないのでキャンセル待ちとさせてもらいました。出発の前日の昼に問い合わせたところ、やはり「キャンセルはない」とのこと。仕方ないので他の店に予約をしました。ところがその日の夜になって、「キャンセルが出ました」と連絡が!、、こういうこともあるのですね\(≧▽≦)/本当にラッキーでした。
ホテルは県庁前にあるので山本彩香まで歩いて10分程です。この店は17:00〜18:00の間に来店下さいとのことでしたので、18:00としてもらって、きっちりその時間に着きました。しかし、店に入ると私達が最初の一組です。他の客はその後1時間程の間にぼちぼちと来店します。このあたり、やはり沖縄時間なのですかね(笑)。

店内は元々琉球舞踊家だったご主人の収集なのでしょう、調度品なども曰くがありそうです。

この店を訪れる有名人の写真も、たくさん飾ってありました。


こちらで頂いた料理の中で一番驚きだったのは、やはり"豆腐餻"でしょうか。最初に食卓に置いてありました。これまで食べたことがあるものとはまるで別物で、柔らかくて自然な甘みと旨味があります。豆腐餻ってそれほど大騒ぎするような美味ではないよなあ、、と思っていた、自分の蒙昧さを恥じるばかりです。

料理を順番に並べると、最初はゴーヤジュースで始まります。これはゴーヤとリンゴの摩り下ろしにオレンジジュースが加えてあるそうです。次の皿はミヌダル(豚肉に黒ゴマの摩り下ろしをまぶして蒸したもの)、田芋の揚げもの、ゴーヤの天ぷら。ゴーヤは中の綿や種もそのまま揚げてあって、これは意外な美味しさでした。続いて、ゆし豆腐とアーサーの汁、ドゥルワカシー(田芋を練って豚肉、カステラカマボコ、グリーンピースなどと混ぜたもの)です。

ここでお酒を泡盛に変更。すっきりとしてとても美味しい酒です。これも、これまでの私の泡盛のイメージを覆されたなあ。銘柄を聞いてみると、「春雨」だとのこと。「お土産に買うのであれば、国際通りではなくて空港のJALショップのほうが適正価格で売ってますよ」と教えてもらいました。その後、旅行中にいろいろな店で「春雨」を探したのですが、貯蔵年数によってかなり値段が異なっていて、古いものはかなり高価。山本彩香で頂いたものはかなりグレードの高いものだと思ったので、結局今回は手が出ませんでした。料理のほうは、ミミガー(豚耳を茹でて煮たもの)、ビラガラマチ(カマボコとワケギの酢味噌かけ)です。※料理の説明は一部私の推測も混じっていますので、誤りがあればご容赦下さい。

ソーミンタシヤー (ソーメンの炒め物)、スーチカー(豚三枚肉を茹でて脂を抜いて塩味で焼いたもの)、味噌ラフテー(豚角煮の味噌仕立て)と続いて、締めのご飯はトゥンファン(炊き込みご飯に鰹ダシのスープがかかっている)です。デザートはシークービー(タピオカに黒蜜かけ生姜風味)が出て、最後にさんぴん茶とサービスで自家製のサーターアンダギーも頂きました。

いや〜美味しかった。決して派手ではなくて、ごく普通の家庭料理のように見えるのですが、実際には全ての料理にとても手間が掛かっていることが分かります。一品一品はもう少し食べたいなあ、、というくらいの量なのですが、全てを食べ終わるとちょうど満腹になる、いい按配の量でしたね。食事の終りのほうになって、山本彩香さんご本人が出てこられて色々お話されたのですが、写真で見る印象と違って結構ガラッパチな人ですね。これまでも店を閉めるとか色々な話があったようですが、取り敢えず後継者が見つかったので、これからも続けることにされたようです。
こちらの料理は一人7,000円のコースで、オリオンビール1本と泡盛を1合飲んで、二人で17,000円余りです。これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれかもしれませんね。私達はリーズナブルと感じました。特に家内はすごく気に入ったようで、(最近私が連れて行った店の中では珍しく)ここには是非また来たいと言っています。私にとっても、今回の沖縄旅行のハイライトといえる食事でした。機会があれば是非また再訪したいですね。
琉球料理乃 山本彩香 沖縄県那覇市久米1-16-13