E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

奈良歴史散策

今回の旅行の主要な目的は、奈良の遷都1300年祭と興福寺の阿修羅像を見ることでした。本当は奈良に2泊したかったのですが、連休の直前に思い立ったのでホテルが取れず、1泊目の土曜日は和歌山、日曜日も奈良市内は空いてなくて橿原のホテルになりました。和歌山〜奈良というと遠そうですが、実際は自動車道を通ると1時間程で移動することができます。
和歌山のホテルを7:00に出発し、阪和道−阪奈道を経由して8:00には奈良市内に到着しました。まずは奈良公園近くの裏通にあるコインパークに車を入れて、興福寺へと歩きます。この時間はまだ空いていましたが、もう暫くすると周辺の駐車場は全て満車になるでしょう。早朝の奈良公園は気持ちが良いですね、興福寺の境内もまだ観光客は疎らです。

国宝館は9:00開館ですが、8:30頃から見学客が並び始めたので私もその列につきます。そうこうしているうちに観光バスが到着し始めて、あっという間に行列が伸びました。開館を少し早めて8:50には入場開始、やはり早く来てよかったです。

興福寺の国宝館の展示物は充実しています。館内はもちろん撮影禁止なので、詳細は興福寺のHPでご覧下さい。何と言っても一番の目玉は「阿修羅像」です。昨年東京の国立博物館で一般公開されて一大ブームを巻き起こしたあの阿修羅が、間にガラスもない空間で2m程先に立っています。少し憂いを秘めたその表情に惹きつけられますね。奈良時代の日本にこのような造形技術があったとは、、驚きです。私は阿修羅を10分以上見続けていたでしょうか、仏像を見て感動したのは広隆寺の「弥勒菩薩」以来ですかね。いや〜来て良かったです。
興福寺HP http://www.kohfukuji.com/

阿修羅像を見た後は東大寺へと向かいます。何度も訪れてはいますが、やはり奈良まで来たら大仏様は拝んでおかないといけません。既に10:00を過ぎたので観光客が溢れています。外国人観光客が多いですが、その中でも中国、韓国の人が圧倒的に多いですね。昨今はそういうご時勢なのでしょう。


その後、奈良町を少し歩いてお土産を購入。車を動かして平城宮跡へ向かいます。もし駐車場に入れそうなら今日見物しようと思ったのですが、連休中日の日曜日、やはり大変な混雑です。駐車場待ちの車は入口から平城宮跡をぐるりと回る道沿いに奈文研の辺りまで連なっていますね。試しに列の最後尾に並んでみたのですが、ちっとも動きません。
これは何時になるか分からないなあ、、と思いながら、車載TVでお昼のNHKニュースを見ていると、この日は纏向遺跡の発掘現場で現地説明会が開催されているとのこと。えっ!これは知らなかった。纏向には明日行くつもりだったのですが、そうとなれば話は別、予定を変更して桜井市にある纏向へ向かうことにしました。説明会は15:00まで開催されているということでしたが、渋滞エリアを抜け出すのに時間が掛かって現地には14:00に到着しました。

纏向遺跡は桜井市と天理市に跨る3k㎡もの広さを持つ弥生時代の遺跡で、域内には日本最古級の前方後円墳「箸墓」があります。私はこの纏向遺跡が邪馬台国の所在地であり、箸墓は卑弥呼の墓だと確信しています。この箸墓は墳丘長が280m、いつ見ても巨大で神秘的な雰囲気に包まれていますね。
遺跡の発掘現場はJR巻向駅のすぐ西側、昨年発掘されて卑弥呼の宮殿跡ではないかと騒がれた巨大建物跡に隣接する区画です。現地には200人以上の見学者が集まっており、1時間おきに桜井市教育委員会の発掘主任担当者から説明があります。今回は大量の桃の種(桃は祭祀の供え物)が見つかったということが大きく報道されていました。


纒向遺跡のある場所は奈良盆地の東側、三輪山の北西麓一帯に広がる扇状地になります。今でこそ何の変哲もない田園地帯ですが、3世紀にはこの辺りは大和川の支流に繋がる人工の水路が縦横に走っており、この水路によって大阪湾まで直接結ばれていました。ここ纒向遺跡では東海地方から北部九州までの土器が発掘されており、広範な地方から人が集まる日本の中心地であったことが分かります。建物跡も高床式のものばかりで、当時としては珍しい都市景観だったのでしょう。この都市は3世紀中頃、まさに卑弥呼の時代にあったわけですから、もしここが邪馬台国の首邑でないとしたら、、逆にここは何処なのでしょう?年輪年代法の成果によって、近畿の弥生時代の正しい年代が分かった現在では、邪馬台国論争は既に終わっていると思うのですが、いまだに九州説を唱える人がいるのは何とも不可思議です。
纒向を後にして、明日香村、藤原京跡の辺りの様子もさっと見て周りました。石舞台古墳など相変わらず多勢の観光客で溢れていましたね。この辺りは古代史で有名な場所がここ彼処にあって、私にとっては特別な場所というか、何度訪れても飽きないです。


■炙り鯛だしらーめん
今日の泊まりは橿原市なので、その近くで美味しいラーメンということで、こちらの店を選択しました。まだこの7月に開店したばかりの新店ですが、富雄にある人気ラーメン店「華山」のネクストブランドだとのこと。私は奈良のラーメンのことは全く分かりませんが、サボテンさんが感動したということですから間違いないでしょう。

ラーメンには「あっさり」と「こってり」があるのですが、メニューには「あっさり」がお薦めと書いてありました。私はもちろん「あっさり」を注文しました。豚骨と水だけで作った濃厚スープ+軽く炙った鯛煮干しと複数の魚介を使用した魚介ダシだそうです。あっさりと言ってもかなり濃厚なスープです。麺はかなり太めのちじれ麺。もちもち・ぷりぷりとした食感が意外にこのスープに合ってますね。これは美味しいなあ〜こういうラーメンは初めてです。さすがに関西は広島よりもラーメン先進地ですね。

サクラ 奈良県橿原市葛本町808-1

ラーメンを何処かでもう一杯と思ったのですが、この日は歩き回って疲れてしまったので、早めにホテルに入って寝てしまいました。